W杯!
W杯が好きだ。普段はサッカーなんて見てないのにW杯が好きというのは顔が好みの選手を見付けて応援してるだけなんじゃないかと言われると全く反論できないのだが,それでも好きだ。(好きだった(好きな)選手を思い出すと,カニーヒア,サモラノとサラス,ロベルト・バッジョ,ラーション,ピルロ,スナイデル,となる。)
なぜW杯が好きか考えてみると,いろんな思い出とセットとなっているから,というのが思い当たる。当時一緒に盛り上がった友達や観戦した下宿の風景を思い出したり,クリンスマンとか懐かしい人がいい感じで年を取っているのを見て自分の来し方を思ったり。4年に1回,いろんな思い出を総ざらいする期間になっている。
好きな理由のもう一つは,応援している人の様子を見るのが楽しいこと。文字どおり老若男女が「惜しい!」とか「ゴール!!!」といった表情をしている図は壮観だし,敗退を受けてさめざめ泣いているおじさんとか,何かいいなぁとしみじみしてしまう。津村記久子さんが朝日新聞の連載小説で,サッカーを応援する人の心境のことを,自分の生活の喜びも不安も頭の中に置きながらも心を投げ出すかけがえのない時間だという風に表現していて,うまいこと表現しはるなぁと思うのだけれど,いろんな国の人が心を投げ出している感じが好きなのだと思う。
そして何より試合を観るのが楽しいこと。サッカーのことよく分かんないけどすごい!と思うシーンにたくさん出会えて,今の自分の周辺のことをセットで何年後かに思い出すことになるんだろうな,と思う。
ということで,イタリアもオランダもチリも出ないW杯なんて,なんてことは言わず,今年も楽しませてもらおうと思う。
(弁護士 佐藤真奈美)