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夫婦・親子関係について

1 結婚(婚姻)と婚姻費用

 当たり前の話と思われるかもしれませんが,結婚していない男女は,婚姻することで夫婦になります。婚姻することにより,夫婦は互いに同居する義務,協力する義務,扶助する義務を負います(民法752条)。この扶助義務を根拠として発生するのが,「婚姻費用(婚費)」です。
 すなわち,収入の多い配偶者は,収入のない若しくは少ない配偶者の生活を保持するために,「婚姻費用」を支払う必要があります。例えば,夫が家にお金を入れない・・・といったような夫婦間トラブルが生じた場合,妻は夫に対して,「婚姻費用」の支払を求めて家庭裁判所に調停を申立てることができます。
 婚姻費用の金額の算定については,裁判所が「算定表」を公表しており(裁判所のHPで公開されています),夫婦の年収,子供の人数と年齢が分かれば,婚姻費用の金額の目安が分かります。
 しかし,これはあくまで目安であって,個別的な事情によっては,金額は異なりますので,注意が必要です。 

2 親権と養育費

 未成年の子供は,両親の親権に服することとなります(民法818条)。親権という言葉はテレビドラマ等でよく聞くことと思いますが,「じゃあ,具体的に親権ってどんな権利なの?」と聞かれたら,きちんと答えられる人はあまり多くはいないのではないかと思います。
 実は親権は,親が子供に対する種々の権利の総称であり,親には,子供を監護して教育する権利(義務),子供の財産を管理する権利等が含まれます。
 夫婦が離婚する場合には,協議により親権者を夫か妻どちらか一方を親権者に指定しなければなりません(民法819条1項)。協議が整わない場合には,調停,裁判といった手続を経なければなりません。

 養育費とは,親が未成年の子の生活を保持するために支出すべき費用のことです。離婚した後,未成年の子を養育しない親は養育費を支払う義務を負う場合があります。裁判所が養育費の「算定表」を公表していますが,婚姻費用と同じくあくまで目安だということを理解しておいてください。

3 離婚に至る手続

 日本では,協議離婚,調停離婚,審判離婚,裁判離婚の4種類の離婚があります。
 協議や調停がまとまらずに裁判により離婚しようとする場合,@配偶者に不貞(浮気・不倫)がある場合,A配偶者から悪意で遺棄された場合,B3年以上配偶者が生死不明な場合,C配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき,D婚姻を継続しがたい重大な事由がある場合のどれかがある場合に限って離婚が認められます(民法770条)。
 裁判上よく問題となるのは,Dの婚姻を継続しがたい重大な事由があるかどうかです。どのような事情があれば,Dの事情に当たるのかは一概にはいえず,弁護士に相談の際は,結婚生活についてできるだけ詳細に伝えることが大切でしょう。 

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